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進学通信No.68-武庫川女子大学附属中学校・高等学校
23
3月
  • 進学通信No.68-武庫川女子大学附属中学校・高等学校
  • 2018 . №68 . 校長インタビュー . 武庫川女子大学附属 . 進学通信 .
新コースを通じて
人間性豊かなグローバルリーダーを育てる
PROFILE

姫路市出身。神戸大学・理学部数学科を卒業後、兵庫県の公立高校で教鞭を執り、うち3校で校長を務め、2012年に数学科教員として武庫川女子大学附属中学校・高等学校へ赴任。副校長、同大学教授を経て、2017年4月より初の女性校長となる。趣味は茶道とテニス。座右の銘は、元明治大学ラグビー部総監督の故・北島忠治氏の言葉「前へ」。

‟創造力″をキーワードに21世紀型の学力を育む

私のモットーは、座右の銘である「前へ」という言葉です。この言葉に触れて以来、昨日の自分よりも今日の自分、今日よりも明日という思いで過ごしてきました。その後、経験を重ねるにつれて、今は後ろや横も見るようになっていますが(笑)。

創立78周年を迎えた今春、本校も『創造グローバル(CG)コース』『創造サイエンス(CS)コース』の設置という新たな一歩を踏み出しました。現代社会は、国際化やIoT(モノのインターネット)が浸透し、また人間の仕事が人工知能やロボットに取って替わられるという懸念もあります。こうした変化に対応していくためには、従来の知識詰めこみではない21 世紀型の学力が重要になります。

21世紀型学力とは、主に思考力、判断力、表現力、コミュニケーション力、課題解決力、創造力のことです。特に鍵となるのは、“創造力”だと考えています。そこで、本校では「教室から世界へ創造的な未来を拓く」をモットーに、「人間性豊かなグローバルリーダーの育成」を教育目標に掲げています。日本国内だけでなく世界へ飛び出していく、人間にしかできない力で可能性を広げていく。そのために新コースを設置したのです。

国際系・理系の新コースで、生徒の多様な進路希望に応える

新コースの教育内容ですが、まず中高の時期は基礎学力の定着が最重要の課題となります。そこで2018 年度からは中高とも全コースで週6日制とします。月曜~金曜が6時限、土曜は4時限と豊富な授業時間の確保により、各教科の確かな基礎学力を身につけさせていきます。

同時に、中学からテーマ学習による価値の高い教育を行っていきます。このテーマ学習は、文部科学省の推進する「主体的・対話的で深い学び」に即した内容で、自ら調べ、考え、その結果をまとめ、発信する経験を通じて、21 世紀型の学力を培っていくのです。これらの学力を基盤にしながら、各コースの特色ある教育を受けていく形になります。

『CG コース』では、英語の授業で習熟度や目標によって、中2から『スタンダード』と、よりハイレベルな『アドバンス』に分かれます。

『アドバンス』では、フォニックス(発音練習)や多読など効果を挙げてきた本校独自の教育法により、〝生きた英語〟を学びます。高2・高3の段階では、英検2級や準1級レベルの力を身につけた生徒たちが海外へ出かけて、さらに力を磨く『エクステンションプログラム』を予定しています。

『スタンダード』でも同様に、「書く・読む・聞く・話す」の英語4技能に重点を置きます。そのほか、高い日本語力を身につけるために、教員や生徒の推薦図書100 冊を6年間で読破する『読書100 選』を行います。また、生徒の語学力と人間性が大きく成長する海外研修についても、6年間で、複数回行いたいと考えています。

『CS コース』は、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定されている高校の理系教育を進化させた内容になります。従来のサイエンスツアー、サイエンスキャンプも実施しますので、実験や観察が好きな子どもたちは興味深く学ぶことができると思います。

また、『CS コース』ならではの海外研修も行います。昨年もアメリカのサンディエゴを訪れ、現地での授業や研究施設の見学、研究者との触れ合いを通じて、生徒たちは非常に刺激を受けていました。「将来、海外の大学へ行きたい」という生徒も何人か出てきました。

また本校の新機軸としては、“ものづくり”を取り入れた授業展開も行います。現在、予定しているのは6年間を通じたロボット制作で、今後はロボット工学の研究機関と連携して、さまざまな取り組みを行っていく予定です。

現代の子どもたちの興味は実に多様になっています。その思いに応えるために、従来の理学系に加えて、理工系の素養も伸ばしていきたい。本校卒業後の進路も、上位15 % の生徒は外部の大学への進学が可能です。この6年間で芽生えた生徒たちの興味や関心、夢に応える進路を実現させてあげたいと考えています。

伝統を守りながら教育を進化させる

今後は、学習の効率化や情報教育を目的に、ICT ツールの導入を進めます。すでに中1生全員にiPad を配布し、それを活用した授業も行っています。2018 年度からは全学年へ普及させて生徒個々の自学自習にも活用させたいと考えています。

将来、海外を舞台に活躍する生徒が出てくることが今の私の夢です。しかし、新コースのもとでも、校祖・公江喜市郎先生の「高い知性・善美な情操・高雅な徳性を兼ね備えた有為な女性の育成」という建学の精神は決して揺るぎません。本校の良さは、女性同士のネットワークの強さ、団結力です。私自身、長く公立の共学校を見てきましたが、本校の生徒には共学校には見られない女性ならではのパワーと個性、発信力があります。今後も本校の伝統を守りつつ、新たな時代に即した教育を取り入れ、進化させていきたいと考えています。

受験生へのメッセージ
「好きこそものの上手なれ」という言葉があります。人は、好きなものには熱心に努力するので上達が早いという意味です。本校では、一人ひとりが好きなことや夢に取り組める環境があります。みなさんが本校で一緒に学んでいくことができるなら、理科や英語、ものづくり、書道など自分なりの”好き”を追求し、成長してほしいと考えています。
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