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進学通信No.68-帝塚山中学校・高等学校
22
3月
  • 進学通信No.68-帝塚山中学校・高等学校
  • 2018 . №68 . 帝塚山 . 校長インタビュー . 進学通信 .
一人ひとりを大切にする教育を礎とし
真のグローバルリーダーを育む
PROFILE

1960年生まれ。美術作家を目指していた大学時代、帝塚山中学校高等学校の展覧会に足を運んだことがきっかけとなり、卒業後に美術科教諭として赴任。教材研究と作品制作の方法論でもある「コツコツと取り組み、そこから見えてくるものを大事にする」がモットー。生徒指導部長、教頭などを経て、2017年4月に校長に就任。

一人ひとりを大切にする教育を継承していきたい

私が教育において大切にしたいこと、未来に受け継いでいきたいことは四つあります。一つめは、本校が長く実践してきた「生徒一人ひとりを大切にする教育」です。これは、一人ひとりの個性・特性に合わせるというものではありません。長所や考えなど、一人ひとりの個性・特性に教員が興味を持ち、目を向けることから始まるものと言えるでしょう。

二つめは「一人ひとりに自信をつけさせる教育」です。大事なことは、嫌なこと、苦手なこと、しんどいことを自分の力で乗り越えさせること。その体験こそが、何事においてもあきらめずに最後までやり遂げるうえでの自信となります。生徒が困難に直面していることを察知し、そっと背中を押すような声かけをすることが、教員の役割だと感じています。

三つめは「教員、生徒、保護者の信頼関係」です。その構築においては、教員自身が一生けんめいに取り組んでいることやその思いを、自分の言葉でいかに真剣に伝えられるかが肝要です。教員が生徒一人ひとりを大切にしていることが伝われば、自ずと信頼関係は築かれると考えています。

そして四つめは「常に公平であること」です。失敗することに対して恐怖心があると萎縮して何もできなくなってしまいますから、失敗したときにも決して人と比較しないこと、全否定しないことが鉄則です。そういう場であれば、子どもは安心を得られ、すくすくと育ちます。

これらの四つがそろった教育こそが、帝塚山の一人ひとりを大切にする教育であり、面倒見のよい学校として評価をいただけているゆえんではないかと思っています。

毎日の積み重ねが夢につながっていく

私は本校に赴任してから現在に至るまで、現代美術の作品制作をライフワークとしています。入職時に当時の学園長と交わした「生徒たちにその姿や作品を見せ、思いを伝える」という約束を守り、30年以上にわたり教材研究と作品制作を両立してきました。次第にその思いが伝わったのか、私と生徒が互いに刺激し合えるような双方向型の授業を実践できるようになったという自負があります。

忙しいなかでも作品を作り続けることができたのは、新しい作品制作の方法を見出すことができたからです。限られた時間の中で、できることを考え集中して取り組む。このスタイルなら、たった5 分の空き時間でも作業を進められますし、その積み重ねによって大きな作品を完成させることができるのです。

この方法は、作品制作に限らずすべてに通じるものであり、私が教育者として子どもたちに最も伝えたいことでもあります。毎日コツコツとものごとに取り組み“今” を充実させれば、やがて夢へとつながっていく。そう信じています。

グローバルキャリアを育むプログラムを強化

本校ではグローバルリーダーの育成を目指し、豊かな言語力・コミュニケーション力、主体性・積極性、異文化理解の精神など、グローバル社会で求められる素養や能力、すなわち真のグローバルキャリアを身につけるためのプログラムを従来より実践してきましたが、今年度からは中高6年間を見すえた、より系統的なプログラムへと進化を遂げています。

大きな変更点の一つは、国際教育のさらなる拡充です。これまで中3(希望者)を中心に展開してきたシアトル海外研修をはじめとする複数のプログラムに加え、本校にハーバード大学などの学生を招き英語で議論やプレゼンテーションを行う『エンパワーメントプログラム』(高1希望者)と、アメリカでボストン大学などの学生とディスカッションを行う『グローバルアカデミックプログラム』(高2希望者)が始動。中高6年間を見すえてグローバルキャリアを磨く環境が整いました。

これらのプログラムで存分に力を発揮できるよう、自分の考えを持ち、それを生きた英語で伝える力を育む取り組みも充実させます。まずは中学3年間を通じて、国際的な課題をテーマとしたポスター発表など、グループでの協働探究型の学習プログラムを導入し、思考力や探究心、コミュニケーション力、プレゼンテーション力などの向上を図ります。また中3の英語では、ネイティブ教員がスピーキングだけではなく、ライティングも指導します。将来的には高校の段階で、現在実施している日本語による弁論大会と同様の内容を、英語で話せるレベルにまでもっていくことを目標としています。

期待しているのは、これらのプログラムで海外の学生と交流すること、国際社会に目を向けることを通じて、大学受験の先にあるもの、大学で学んだことを生かして社会で何をしたいのかを考える機会が得られることです。目指すことが明確になれば、学びや大学受験に対する意欲もより高まることでしょう。

次世代のリーダーとして国境を越えて活躍するうえでは、まず、「自分とは何か」を知っていなければなりません。だからこそ今後も、生徒一人ひとりの個性・特性に目を向ける教育を貫き、人としての「根っこ」を築くことが重要だと感じています。全教員でこの教育方針のベクトルを共有することにより、卒業するときに「この学校に来てよかった」と思ってもらえる、また、将来子どもができたときには「ここに通わせたい」と思ってもらえるような、面倒見のよい学校であり続けたいと考えています。

受験生へのメッセージ
学校を選ぶときには、実際にその学校を訪れ、生徒がどのようなようすで学校生活を送っているのかを見て、そこで過ごす自分をイメージしてほしいと思います。本校の生徒は学校が大好きで、皆が生き生きと活動しています。ぜひ足を運んで、そのことを実感してください。
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