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進学通信No.67-帝塚山学院中学校・高等学校
14
6月
  • 進学通信No.67-帝塚山学院中学校・高等学校
  • 2017 . No.67 . 帝塚山学院 . 校長インタビュー . 進学通信 .
帝塚山学院
新時代を生き抜く柔軟でしなやかな女性を育てる
PROFILE

兵庫県神戸市出身。大学卒業後、同校に赴任。教鞭を執りながらダンス部創部から顧問を務め、全国大会で活躍するクラブにまで育て上げる。その後、入試対策部長、副校長職を経て、2014年校長に就任。100年以上続く学院の長い歴史の中で初の女性校長として注目を集める。趣味は音楽鑑賞。座右の銘は「すみれの花のように」。

すばらしい環境で始まった教員としての第一歩

子どもは、たくさんの可能性を持つすばらしい存在です。学校という場所で教員と生徒という立場で出会い、生徒の未来を輝かすお手伝いが、少しでもできたらうれしい。私が先生になろうと思ったのは、このような思いがあったからです。

大学卒業後、本校に来たとき「東の学習院、西の帝塚山学院」と聞いていた通りの学校と感じ、このすばらしい環境で教員としての第一歩が始まるんだなと、心が引き締まったことを昨日のように思い出します。

そんな私ですから、毎日、生徒たちと接することが本当に楽しくて、うれしくて、その成長を側で見守ることができる教員というのはやりがいのある仕事と感じていました。

とはいえ、中高生は難しい年頃です。何か問題が起こったときは、頭ごなしに叱ったり、理屈で説得するのではなく、「なぜ、こうなったのか」「なぜダメなのか」ということを自分で考えるように接していました。思春期の難しい年頃であっても、生徒たちは本来、純粋で素直ですから考える機会を与えると考えますし、話し合います。その姿を見ながら、「答えは何通りもあるけれど、今、求められている答えを自分で考えて発見することが、これから先の生きる力になる。頑張れ!」と心の中でエールを送っていました。

校長職に就くと、教壇に立っていた頃と比べて生徒たちと直接接する機会は少なくなるのですが、生徒たちには、自分で考える習慣を身につけることが大切だと、式典などさまざまな場面で伝えています。

リーダーとフォロワーが自然に入れ替わる「緩やかな結合」

昨今、共学化が進んでいます。このような時代の流れにありながらも本校は、長い歴史の中で培ってきた独自の女子教育を何よりも大切にしています。

私自身の中高時代を振り返ってみますと、女子校には良い意味での独自の雰囲気や空気感があることが思い出されます。この「女子校の独自の雰囲気や空気感」とは女性が持つ特性といいますか、資質に関わっていると思います。たとえば、女子校の場合「○○教科はこの人が得意だから、中心になってもらおう」「体育祭のときは、この人」「文化祭のリーダーといえば、この人」というように、その時々によってリーダーとフォロワーがしなやかに、しかも自然に入れ替わることが挙げられます。

強いリーダーが、目的に向かって力強く組織を引っ張る時代から、目的に向かって皆が協働する時代になりました。皆が協働する社会とは、多様な個性を尊重し、その場に応じて変化できる柔軟性が求められるということです。柔軟な考え方や多様性を受け入れる柔らかさは、女性の得意分野だからこそ、女子校独自の雰囲気や空気感が生まれるのだと思います。すなわち女子校で学ぶということは、新しい時代に求められる力の土台が培われるということだと感じます。

本校では、リーダーとフォロワーが柔軟に入れ替わることを「緩やかな結合」と呼び、あちこちでお話をさせていただいており、たくさんの方から賛同や共感をいただいています。そのたびに、中高時代にこのような経験ができることは、とても貴重で大切なことと改めて実感しています。

また、本校には『関学コース』『ヴェルジェコース』の2コースがあります。『関学コース』は、原則として全員が関西学院大学に進学し、『ヴェルジェコース』は生徒一人ひとりの個性や将来の目標によって異なる「プルミエ」「エトワール」という2つのプログラムがあります。高校では、「美術系」「音楽系」専攻を加え、目標によってコースを細分化しています。この学びの環境は「勉強が得意」「音楽のことなら私に任せて!」「将来は芸術の分野で活躍したい」といった、さまざまな個性を持った生徒たちの出会いのきっかけとなり、互いの個性を認め合い、ときには補い合うというリーダーとフォロワーが柔軟に入れ替わる「緩やかな結合」を実現させているのです。

失敗を恐れず、失敗から学ぶそれが「生きる力」になる

私自身のこれまでの人生を振り返ってみて、中高時代に経験しておいてほしいことがあると感じます。それは、「失敗を失敗としない考え方を身につける」ということです。

少子化が進み、家庭においても子どもの人数が少なくなると、親の目が行き届き過ぎることがあり、その結果、そつなく行動することが身につき、やがては失敗を極度に恐れるようになってしまうことが多いように思います。失敗をして、「もうダメだ」と思うときは、視野が狭くなっているときです。失敗をしたとしても、「よかったね!次の課題が見つかったね」と誰かが声をかけるだけで、失敗が失敗でなくなります。失敗をしないことが良いことなのではなく、失敗を次の経験につなぐための考え方、ものの見方があるということを学ぶことが大切です。この力こそ、生きる力なのだと思います。

2016年に本校は設立100周年を迎えました。すでに次なる100年に向かっての歩みは始まっています。今後も、本校ならではの恵まれた環境の中で、新時代を生き抜く柔軟でしなやかな女性を育ててまいります。

受験生へのメッセージ
あなたの得意なことは何ですか?勉強?それとも音楽?もしかしたら絵を描くこと?今はまだ目標が見えていなくても、帝塚山学院でいろいろな個性の友人と出会い刺激しあうことできっと見つかるはず。6年後、素敵な女性になって社会に出るために、私たちと一緒に学びませんか?。
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