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進学通信No.66-大谷中学校・高等学校
24
5月
  • 進学通信No.66-大谷中学校・高等学校
  • 2016 . No.66 . PICK UP TOPIC . 大谷 . 進学通信 .
大谷
卒業生とのネットワークを大切にしている同校。中3の『勉強合宿』や特別講習などでは、チューターとして参加する卒業生から個別指導を受けることができる。勉強方法や学校生活に関するアドバイスをもらったり、大学について質問したりできる絶好の機会でもあり、受験に対する意識、勉強に対する意欲の向上にもつながっているそう。

高1・高2の夏、民間病院にて実施される希望者対象の医師体験。高1で体験済みの場合、高2で在宅医療の現場を体験することも可能で、自然と「医師になりたい」という気持ちが高まっていく。

中1から取り組む『新聞ノート』。「小論文の練習に取り組むなかで『新聞ノート』で調べた内容が生かされるケースもありますし、面接練習で、中高時代に力を入れて取り組んだこととして『新聞ノート』を挙げる生徒も少なくなく、あらためてその意義を感じています」(北畠先生)

インタビューに応じてくれた進路指導部長・塚本ひとみ先生(左)と医進コースリーダーの北畠文美先生(右)。

キャリア教育の一環として高1の夏に実施される医学部見学。高2で実施している豚の目やカエルの解剖に先がけて、ヒトの骨格や臓器など本物を目にする貴重な機会となっている。

医学部の入試で課される小論文や討論、面接に向けた対策として希望者対象に実施される『わくわく討論会』。医療系のテーマに沿って意見交換を行うもので、医学部医学科に進学した卒業生からは「人前で自分の意見をはっきりと話すことに自信を持てるようになった」といった声が寄せられている。

中3の『共同研究』におけるグループ発表のようす。「テーマに沿って調べて説明するだけではなく、実験や調査、文献研究を行い、その結果に基づいて考察するところまで取り組んでほしいと考えています。また今後は、『特進コース』においても実施できればと考えています」(北畠先生)

大阪府下唯一の完全中高一貫の女子校である同校は、国公立大学や難関私立大学への現役合格者を多数輩出する進学校として知られています。なかでもハイレベルな学習が展開されているのが、医歯薬系や最難関国公立大学・私立大学の理系学部を目指す『医進コース』。思い描く人物像について、コース開設時から担任や数学科教員として指導にあたってこられた進路指導部長・塚本ひとみ先生はこう語ります。「『医進コース』スタート時から心がけてきたことは、〝探究心を育む〟ということです。大学進学はもちろん、将来医療や研究に携わるうえでも、いろいろなことに関心を持ち興味のあることに対して一生けんめい取り組むこと、しっかりとした目的意識を持つことが大事だと考えています」

その過程において大きな役割を担う取り組みの一つに教科学習でのグループワークが挙げられます。たとえば数学では中3の段階から、一番よい答案づくりを目指してグループで問題を解き、発表し合う機会を取り入れています。そうした中で、理解不足の生徒に他のメンバーが説明したり、間違いだと感じたら指摘したりと、互いに高め合う空気が生まれます。「『医進コース』の特徴の一つは、中1の段階からいずれの教科においても、自分が考えたこと、感じたことについて人前で話す力を伸ばすことに重点を置いた授業を行っているところです。そのため生徒たちは、発表することに対して抵抗はありません。高3にもなると仲間に厳しい指摘をする場面も見られるようになりますが、それでもその場限りのものとして割り切れるのは、中1から学校生活の基盤となるクラスづくり、意見が言い合える集団づくりがしっかりとできているからだと感じています。気まずくなるような経験もしながら、最終的には互いに伸ばし合う空気が生まれるのは、本校の6年一貫教育ならではの魅力です」(塚本先生)

また並行して、生徒たちは中1から『新聞ノート』に取り組みます。これは、新聞から好きな記事を週に一つ選び、その要約、あるいは記事に対する自分の意見を書き込むというもの。中3からは外部のスクラップコンクールに向けて、各自が希望する進路に関連するテーマを設定し、記事の選定・スクラップをしたうえで、要約し、調べたこと、考えたことを書いていきます。ノートを見せてもらうと、内容に関連するイラストを添えるなど、それぞれが工夫を凝らしており、「生徒が面白いと感じたり、調べた分野の研究や仕事に携わりたいといった気持ちを育めるように心がけています」という医進コースリーダー・北畠文美先生の言葉どおり、生徒自らが積極的に、生き生きと取り組むようすが伝わってきます。

そして、教科学習で養われたプレゼンテーション能力やチームで協働する力、『新聞ノート』で育まれた文章力、自ら学ぶ姿勢、知的好奇心などが大いに発揮されるのが、中3の『共同研究』です。グループごとにテーマを選び、仮説を立て、その立証方法を考えて、レポートやポスターにまとめたうえで発表会を実施します。「高校に進学してからも、個人やグループで科学分野のテーマを選び、レポート作成や発表に取り組んでいますので、徐々にレポート作成やグループ活動のポイントをつかんでいきます。また何より、定期的に発表の機会を設けることで、普段は見えにくい各自の頑張りが皆に伝わり、全体の意識を高め合うことにもつながっています」(北畠先生)

さらに同校では6年間を通じて、進路の選択や実現に欠かせない広い視野や目的意識を培うことを目的とし、科学系・医療系の特別講義、卒業生が参加し個別指導などを行う勉強合宿、医学部見学、医師体験など、進路指導部による多彩な取り組みが用意されています。「キャリア教育においては、中1・中2では進路を狭めることなくインプットすることを、中3以降は吸収したものをどのように生かしていくのかというアウトプットを重視。また、教科学習も含めて積み重ねてきた力で、生徒一人ひとりが希望する進路をかなえるうえで足りない部分、もっと伸ばしたい部分についてバックアップする体制も整えています。専門性が求められる医学部医学科の小論文や面接に向けたサポートはその一つ。医療系の記事について意見交換を行う場を設けるなど、さまざまな対策を講じています」(塚本先生)

卒業生のアンケートには、「手厚いサポートが大谷の魅力」「進路指導室という勉強に集中できる場所があったからこそ合格できた」といったコメントが多数。同校ならではの多角的かつきめ細かな取り組みと、その中で育まれる高いモチベーションが、未来を切り拓く原動力となっているのです。

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