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進学通信No.65-金蘭千里中学校・高等学校
21
5月
  • 進学通信No.65-金蘭千里中学校・高等学校
  • 2016 . No.65 . School Update . 進学通信 . 金蘭千里 .
金蘭千里

10月1日、『文化講演会』が開催されました。第3回目となる講演会の今回のタイトルは“大学合格はスタートライン/世間が求める人材を目指して”。講師を務められたのは、大阪市立大学医学部および大学院で教鞭を執る首藤太一先生です。 会場には中高全校生と保護者を含めた約1200名が集まり、講演会は朝8時30分にスタート。

開口一番、首藤先生は「では、これからみなさん全員に質問します。イエスかノーか、挙手で答えていただきます」と投げかけます。質問内容は「今日、朝ご飯を食べた?」「金蘭千里に来て良かったと思う?」などの質問が出されます。質問のたびに、周りの人の反応を気にすることなく、サッと手を挙げる生徒を見つけ、「すばらしい!名前は?」と聞き出しました。質問が終わると首藤先生は、「私は、朝ご飯を食べたかどうかなどを聞きたいのではなく、手を挙げるときに周りのようすをうかがったりせず、素早く挙手できる人になってほしいということを伝えたかったのです。医学の道に進むと、状況を瞬時に把握して、自分で決断し行動する力が必要になってくるからです。これは医学だけではなく、どの分野でも同じだと思いますよ」と質問タイムの意味を語りました。

その後、医療現場のエピソードや大学でのできごとを、ユーモアたっぷりの寸劇を通じて「今、どのような人が必要とされるのか」を伝えてくださいました。

約2時間30分の講演会を通じて、首藤先生が伝えたかったことは、「どんなときも『なぜ、これをするべきなのか』を理解して、失敗を恐れず、自分で考えて行動できる骨太な人になれ。そして親は、骨太な人を育てられるスケールの大きな存在であれ」という熱いメッセージ。講演会は、割れんばかりの拍手で幕を閉じました。

講演では、生徒だけでなく、保護者に焦点を当てた話題にも触れます。「親バカと馬鹿親」と題して、「子どもに立派になってほしいと思うなら、親もスケールが大きくないとダメ」と子どもに失敗をさせる勇気を持つことの大切さを語ってくださいました。

 

「“プロフェッショナル”ってどういう人を想像しますか?私は、マニュアルにはない対応力を持っている人のことだと思います。野球で言うならイチロー、医学界でいうならブラックジャックです(笑)」と首藤先生。

同校の文化講演会の企画、運営を担当する渡辺徹先生。同校で医学部を志望する生徒の小論文や面接の指導を担当されています。「予備校が主催する研修で首藤先生の講演を何度も聴き、そのたびに発見があり感銘を受けているので生徒や保護者の方はもちろん、教職員にも聴いてもらいたいと考えてお招きしました。首藤先生の話は『何のために、これをするのかを常に考えよう』ということがテーマ。これは医療の世界だけでなく、どの分野でも通じる話です。良い話が聴けて生徒の心にも届いたことでしょう。今後もこのような機会を設けたいと思っています」

 

首藤先生は、大阪市立大学医学部と大学院で教鞭を執りながら、現在も臨床の場で診察をされています。その多忙な毎日を「私は子どもが小さい時、彼らが起きている時間帯に家にいたことがありません。ほとんど家で食事をすることもなく、子どもから『また来てね』と言われてショックだった」と笑いを誘います。

「朝ご飯、食べた人、手を挙げて」「医療職を目指している人は?」など、さまざまな質問をする首藤先生。最初は、周囲を見渡してから手を挙げていた生徒たちに向けて、「自分のことを答えたり伝えるのに、周囲の反応をうかがう必要はないよ」とアドバイス。

「こんな医者はイヤだ。診察してもらうならAとBどっちの医者?」と題した寸劇がスタート。患者の方を見ずにパソコンを見るばかりのAの医者と、患者の目を見て対話し確認するBの医者。写真はBの医者の診察シーン。寸劇終了後、挙手でAとBを選び、「では、なぜ、パソコンを見て患者の方を見ない医者はイヤと思うのかな?」と投げかける。この寸劇には、コミュニケーション力と人間力が大切だというメッセージが込められている。

鋭い切り口とユーモアあふれる講演に、生徒たちは釘付けに。熱心にメモを取る姿も印象的。

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