創立107年の長い歴史を誇る同校は、大阪府下で唯一の完全中高6年一貫の女子校であり、国公立大学、難関私立大学の現役合格者を多数輩出する進学校としても知られています。
2015年、同校の歴史に新しい風が吹きました。医歯薬系難関国公立大学理系学部を目指す『医進コース』、難関国公立大学理系文系や難関私立大学を目指す『特進コース』の2コースに加えて、今年度から、新時代を生きるグローバルな女性の育成を目指す『凛花コース』がスタートしたのです。同コースは「月組」「雪組」の2クラス制で、現在、60名の1期生が元気に学校生活を送っています。
「『凛花コース』の目的は、グローバル感覚を持った女性を育てることにあります。つまり、世界のどこの国へ行っても、自分の考えを自分の言葉で相手に伝えることのできる人物です。そのため、凛花コースでは英語教育、プレゼンテーション力、日本文化への興味関心の向上に力を入れています」
(凛花コース英語科・吉田ひとみ先生)
凛花コースの英語の授業は、日本人教員による文法理解とネイティブ教員による英会話をメーンとして発話に重点を置いて展開しています。国語や社会は教科書にとらわれず、グループで調べ学習を行い、その結果をプレゼンテーションするなど、発表の場を設けています。
また、同コースには『凛花活動』と名づけられた時間があります。
「読書をしたり、教科と連動して英語の発音トレーニングやプレゼンテーションの練習をはじめ、日本文化に触れるための茶道の時間もあります。水曜日の5時間目が凜花活動の時間となっており、6時間目に連続することもあります。生徒たちが、凛花活動を楽しみにしていることが手にとるように伝わって来ます」 (吉田先生)
「月組」「雪組」のクラス会長のMさん、Tさんに、凛花コースを選んだ理由や選んで良かったと思う理由について聞きました。
「英語の授業が充実していて、使える英語が学べると聞き、将来の役に立つのが良いなと思いました。どの授業も先生が工夫してくださって楽しいので、毎朝、学校に行くのが待ち遠しいです」(Mさん)
「将来、外国で日本語教師として活躍したいと思っています。大学生になったら留学をしたいので、英語をしっかり勉強できる凛花コースを選びました。クラス全員が仲良しで、クラスのみんなとおしゃべりしているとすごく楽しいので、このコースを選んで良かったと思います」 (Tさん)
中学1年生とは思えないほど、ハキハキと受け応えする2人の生徒の姿は、しなやかな感性と生きる力を備えた“凛とした女性”への萌芽を体現しているようです。