高1の宿泊行事は、『イングリッシュ・キャンプ』。自然豊かな兵庫県三木市の施設を訪れ、2泊3日で集中的な英語学習を行う。現地には、同校のネイティブ教員約20名も同行。英語漬けの3日間を過ごすことにより、実用的な会話力を大きく伸ばしている。
JICAによる教育視察団が来校。和室で抹茶を召し上がっていただいた後、授業や施設を見学。同校の教育システムを熱心に質問。
「和の精神」「たくましく生きる力」「科学的にものごとを見る力」の育成を建学の精神として、2008(平成20)年に創立された同校。小中高12年一貫の教育体制と、専門の設備を備え、充実した教育環境のもと、世界をリードする高い志を持った人物を育成しています。
「本校は学力養成に加えて、人とのふれあいや体験を重視した学校らしい学校でありたいと考えています」という教育方針を語る古川謙二校長。
その最たる例が、中1から高2まで毎年行う宿泊行事です。中学では幅広い学びをテーマに、オリエンテーションや宿泊研修を実施。高校では国際教育をテーマに、英会話能力や異文化理解力を養っています。「国際教育では、積極的に人と出会い、会話することが大切です。特に英語で質問し、英語で応えることができる能力を身に付けてほしいと考えています」。
普段の学校生活でも、放課後の勉強会やクラブ活動など、人との交流を通じた学びの機会が豊富です。
また、進路指導では、高い目標を掲げながら、最終的には生徒自身が行きたい大学に進学できるようにバックアップしています。
2014年度卒業生は、国公立大学に66名、医歯薬学部を含む私立大学に284名が合格。後に続く生徒たちも、普段の授業と人とのふれあいによる学びを通して、将来世界で活躍できる力を育んでいます。
教室棟の各フロアには『教員ステーション』を設置。休み時間には、生徒たちがさまざまな質問や相談にやってくる。また、中3、高1の希望者補習のほか、放課後の勉強会や土曜日に行う土曜クラブ、数学クラブなど、生徒の習熟度や興味に応じた授業以外の学習サポートも充実。
「普段の学習では、生徒たちが質問したいときや学びたいときに、すぐ対応することが大切です」(写真左:古川校長)
施設が充実している同校。情報学習に使われるPC教室のほか、教科専門の特別教室を設置。「科学的にものごとを見る力を育む」という建学の精神から、2つの化学実験室を始め、物理実験室、地学実験室、生物実験室と5つの実験室を完備。屋上には本格的な天体観測を行うことができる150㎜口径の屈折望遠鏡、200㎜口径の反射望遠鏡を備えた天体観測ドームを備えている。
教室棟の各フロアには自習室を完備。机は仕切りのついたキャレルデスクのため、集中して勉強に取り組むことができる。各大学の問題集も完備しており、高3生たちには受験勉強の場としても活用されている。
天然芝を使用した緑鮮やかな多目的グラウンドは、野球場1面、サッカーグラウンド1面、周回480mの陸上トラック、観客席を完備。安全で充実した環境のもと、生徒たちは体育の授業やクラブ活動で汗を流しながら健やかに身体を育んでいる。
同校がキャリア教育の一環として行っているのが『キャリアリサーチ』。中3全員が、学校に近い関西文化学術研究都市にある企業の各研究所を訪問。最先端の研究や社会人の仕事を目の当たりにすることで、生徒たちが将来の道を考えるきっかけとなっている。
高2では、普段の授業だけでなく、夏休み、冬休み、春休みに、2泊3日の『セミナー合宿』を実施。合宿中は、数学の問題集を1冊仕上げるなど1日10時間以上の集中学習で、基本から大学入試レベルの演習問題までを系統立てて学び、大学受験に備える。
中3『沖縄宿泊研修』。平和学習をテーマに、沖縄戦跡や資料館を見学するほか、戦争体験者からの貴重な話をうかがったり、米軍基地の散策や現地の方からの話を聴いて、米軍基地との共存生活や基地経済について考える。また、美ら海水族館や首里城の見学、カヤック体験などのアクティビティを満喫。本物に触れることで世界観や視野を広げる。