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進学通信No.64-滝川第二中学校・高等学校
31
3月
  • 進学通信No.64-滝川第二中学校・高等学校
  • 2016 . No.64 . PICK UP TOPIC . 滝川第二 . 進学通信 .

 “至誠一貫、質実剛健、雄大寛厚”を校訓に1984年に創立した同校。2004年に中学校を新設し、2013年には数理探求型の学びとグローバル教育で、超難関国立大学に現役合格を目指す『プログレッシブ特進一貫コース』を開設しました。このコースでは中3から理科3科目を必修とし、文系進学生でも数学履修を強化した数学重視のカリキュラムを導入。数学的な視野と論理的な思考力を備えた真のエリートを育成するため、授業外にも理科的な素養を養う研修や体験プログラムを充実させています。

「『プログレッシブ特進一貫』には医学系や宇宙工学に興味を持つ生徒が多いので、彼らには中1から、岡山県川崎医科大学でガン細胞を観察する研修や、日本科学未来館での放射線の実験、東大見学、2泊3日でのJAXA宇宙センター見学など、さまざまな体験を実施してきました」 (写真:同コース担任・金子幸平先生)


 そんな同コースでは、校外学習や修学旅行もかけがえのない学びの場。中1では外国人インストラクターと一緒に英会話とスキ―を実践する『山の研修』、中2ではネイティブ教員との少人数グループで英語づけの生活を過ごす『海の研修』を実施。中3では『世界の研修』として1週間のイギリス研修旅行へ。身につけた英語力とコミュニケーション能力を活用し、ホームステイや現地交流を通して、異文化理解や国際感覚を養います。2015年11月に7泊8日で行われた『イギリス研修旅行(世界の研修)』。ケンブリッジ大学やインサイダーロンドンでのプログラムのほか、2日間のホームステイや大英博物館サイエンスミュージアム見学などを体験しました。


写真:中3でのイギリス研修旅行の感想を語ってくれた、『プログレッシブ特進一貫コース』1期生のNくんとOさん。(現高1)

  昨年度から『世界の研修』では、従来の英語研修にサイエンス研修をミックスした新しい取り組みとして、科学の最先端に触れる特別プログラムを用意しました。その特別プログラムは次のとおりです。


 インサイダーロンドン・サイエンスプログラム 

インサイダーロンドンの英国人スタッフのオールイングリッシュでの指導のもと、自分の頬の細胞からDNAを取り出す実験に挑戦。大学生レベルの難易度の高い実験でしたが、同コースの生徒はなんと全員が成功。実験に参加したOさんは「自分のDNAを自分で採取するなんて、なかなかできない体験でワクワクしました。実験の流れを説明する資料も、スタッフの方からの指示もすべて英語だったので大変でしたが、一生けんめい単語を聞き取って何とかやり遂げました。採取したDNAは、2重らせん構造を解いたのち、溶液で固めてネックレスのペンダントトップに。完成したときはうれしくて、研修旅行中はずっと身につけていました」と、思い出を振り返ります。
写真:インサイダーロンドンでのサイエンスプログラムのようす。身振り手振りを交えながら、現地スタッフに質問を重ねていた生徒たち。メールアドレスを教えてもらい、帰国後も同施設スタッフとやりとりを続けた生徒もいるそうだ。


 ケンブリッジ大学・キャベンディッシュ研究所訪問 

これまで多くのノーベル賞受賞者を輩出しているケンブリッジ大学の研究所を訪ね、若手日本人研究者5名と交流。施設を案内してもらい、最先端の研究に触れるだけでなく、座談会で研究者と直接会話する機会にも恵まれました。生徒から投げかけられた「海外で働くのは大変ではないですか?」「どうやったらケンブリッジ大学の研究者になれますか?」などの質問に、気さくに答えてくれた研究者の方々。その姿や言葉に、生徒たちは多くのものを感じ取ったようです。

「ケンブリッジは大学自体がひとつの街になっていて、建物も日本の大学とは全く異なります。『本当にここで勉強しているの?』と驚きました。私は理数系科目が好きで、正直今までは英語は大学受験に必要な科目だからという気持ちで勉強していました。でも今回の研修を機に、『世界で活躍するために英語をもっと勉強しなければ』と思うようになりました」(Oさん)
「キャベンディッシュ研究所を訪問したことで、自分の中の何かが変わりました。以前は自分の将来に対して堅実的であろうとブレーキをかけているところがあったのですが、そんな自分が、科学雑誌で紹介されるような有名な研究者に会うなんて! 行く前は圧倒的に不安でした。でも実際に会ってみると、僕らの冗談まじりの質問にも笑って答えてくれるし、僕らとそんなに変わらない中高時代を過ごしている。決して遠い存在じゃない。『僕らでも、必死で頑張れば届くんじゃないか?』という希望が生まれました。何より、目をキラキラさせながら研究内容について熱く語る姿が、すごくカッコ良くてあこがれました!」(Nくん)。満面の笑顔で感想を語ってくれました。


ケンブリッジ大学・キャベンディッシュ研究所を見学。「微生物の遺伝子を使って、人体の能力を引き出す研究など『え、こんなものから??』と想像を絶する研究をいろいろと紹介してもらい、自分の世界が広がるのを感じました」(Nくん)


 金子先生は、海外へと一歩踏み出す勇気を育むことも、今回の研修旅行のねらいの一つだったと明かします。
「今回の研修では、観光的な内容も含め多くのプログラムを計画しましたが、帰国後のアンケートで生徒に一番好評だったのが『ケンブリッジ大学・キャベンディッシュ研究所訪問』。『インサイダーロンドン・サイエンスプログラム』も3位の人気でした。世界に羽ばたく生徒を育てるのが本校の教育のねらいですが、生徒の反応に確かな手応えを感じています」

(取材・文/蔵 麻子 撮影/テラサカトモコ)

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