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進学通信No.64-甲南高等学校・中学校
30
3月
  • 進学通信No.64-甲南高等学校・中学校
  • 2016 . No.64 . School Update . 甲南 . 進学通信 .

「100年残り続ける学校に」
知力の伸びの根底に、徳育あり

 世界に通用する紳士たれ”という理念のもと、学界・政財界に次々と著名の士を輩出する同校。
「だからといって、多感な中高時代に教科学習ばかりを叩き込むような学び舎にはしたくない」
と、生徒への愛情をのぞかせるのは、山内守明校長(写真)。
その一例が校長室の開放。一般的に生徒には“縁のない場所”になりがちな校長室の扉を常時開き、いつでも気軽に生徒が入って来られるようにしています。そこで語られるのは、進路のこと、趣味のこと、悩みのこと…。自作の小説をうれしそうに見せに来る生徒もいるそう。時には保護者が訪れることもあるほどです。


写真:山内校長がその実施に特に強い思いとこだわりを見せるのが、校長面談。入学してきた中1生全員とじっくり対話する。

 もちろん、制度整備にも力を入れています。2014年度からコース制を導入し、『フロントランナー(FR)』、『アドバンスト(AD)』の2コースを設置しました。FRは「サイエンス&グローバル」をキーワードに、国際舞台の第一線で活躍する人材育成を、ADは文理のバランスを取りつつ、グローバル社会で「自分はどのように生きるか」を探究するコース。ただ、FR=特進コース、AD=普通コースといった位置づけではなく、あくまで生徒の志向になぞらえて教育的特色を分けているにすぎません。

 こうしたコース設定にともない、他にも多くの教育施策を新設・実施している同校ですが、やはり根底にある思いはゆるぎません。山内校長の、「偏差値だけでなく、学校としての質の底上げをしたい。本校を100年残り続ける学校にしたい。卒業しても、生徒がいつでも帰って来られるように」という言葉が、そのすべてを物語っています。


真のグローバル人材育成を見すえ
新しい挑戦を続ける伝統校


社会の第一線で活躍するOBを招いての『ソフィア講演会』を2015年より開始。心臓バティスタ手術の権威・須磨久善氏(写真)による“命”、東京五輪招致委の立役者となった水野正人氏による“信頼”、などをテーマに「いかに生きるか」という人としての道を学ぶ。講演後はレポートを作成。同校では、学びのアウトプットとして「書く」行為を重視。こうしたレポートで抜群の才能を発揮する生徒も多く、こうした“輝き”を見逃さず育てたいと山内校長。


フロントランナーコースに設定された『サイエンスラボ』は、中2・中3の2年間で16回実施。さまざまな理科実験+レポートを通して科学的思考力を育てる。中でも校長先生が教壇に立った「ロケット製作」は大好評だったという。


自らの興味・関心に基づいて行う『自学自修発表会』。単なる調べ学習ではなく、現場や当事者のもとに自ら足を運んで探究し、レポート作成とプレゼンテーションを行い、優秀者は表彰される。「画家の作品と生涯」「自らの先祖のルーツをたどる」など、ユニークなテーマが続出している。


グローバル人材育成を目的に、国際系大学・学部や、海外の大学進学を前提としてカリキュラムが組まれた『グローバルスタディプログラム』。高2〜高3の2年間、国語・英語・地理公民・総合学習を学際的に横断しながら国際感覚を身につける。最長1年間の留学プログラムも実施。


歴史や文化だけでなく、環境や平和、宗教といった思想まで、広い視点で“世界”を学ぶフロントランナーコースの『グローバルラボ』。グループで討論を中心に授業を構成し、正解なき問いに対して知識と思考を深める。アドバンストコースでは2016年度より、国際教養プログラム『グローバル・ファウンデーション』がスタート。


同校の伝統行事である六甲登山。芦屋川から六甲山頂を抜け、有馬へと下る。中1と高3が班行動を共にし、連帯感やチームワークを、実体験を通じて学ぶ。

(取材・文/松見敬彦 撮影/池本 昇)


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