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進学通信No.63-常翔学園中学校・高等学校
10
3月
  • 進学通信No.63-常翔学園中学校・高等学校
  • 2016 . No.63 . PICK UP TOPIC . 常翔学園 . 進学通信 .

大学進学だけではなく、その先を見すえたキャリア教育を目的に、さまざまな課題解決型学習を導入している同校。その一つが、『教育と探求社』が提供する、実在の企業や著名人を題材とした『クエストエデュケーションプログラム』です。同校では中3と高1で、このプログラムを実施。校内でプレゼンテーションを行うだけでなく、東京で開催される全国大会『クエストカップ』にも挑戦。全国の中高生が多数応募する中で、10年連続の出場を果たしています。


 2月に開催された全国大会【クエストカップ2016】では、中高一貫コース高1(当時)の3人が結成したチーム『マスメディアアント』が出場枠を獲得。受賞は逃しましたが、テレビ東京の課題に挑戦した内容が高く評価され、後日、同社を訪問することに。社長を始め、テレビ東京社員の前でプレゼンテーションを行いました。
 『マスメディアアント』が取り組んだテレビ東京からのミッションは、「私たちが世界を変える!国際社会の〝モヤっと〟を解決するテレビ東京らしいプロジェクトを提案せよ!」というもの。彼らは、『世界共通教科書プロジェクト』をテーマに「国によって歴史認識が異なることが、国際紛争の一因である」という考えのもと、番組案を企画しました。各国の中高生が意見を直接伝え合う討論番組をテレビ東京が制作し、それぞれの国のテレビ局と提携して世界中に放映することで、相互理解が深まった世界を実現しようというプロジェクトです。壮大でグローバルなアイデア、「教育」に目をつけた視点、難しいテーマに果敢に取り組む姿勢が、テレビ東京からの高い評価につながりました。「報道の仕事に興味があるので、テレビ東京の課題に挑戦しました」(Mくん)
「クエストカップではパソコン担当。内容が伝わりやすいようにアニメーションを工夫しました」(Tくん)
「将来は女優やアナウンサーに興味があります。テレビ局の人と会えて勉強になりました」(Mさん)
『マスメディアアント』チームのMくん、Tくん、Mさん(左より)。チーム名は「マスメディア」+「アント(アリ)」から。「アリのようにコツコツ頑張っていこう」という意味を込めて命名。写真は【クエストカップ2016】当日のようす。
「企業プレゼンテーション部門」のファーストステージには、6企業が出したテーマに、各10チーム・計60チームが出場し、全国の中高生が競う。本番を前に、3人も少し緊張気味。

 「最初は国際紛争に触れずにいましたが、きれいごとで終わらせてはだめだと、最終的にイスラム国問題についてまで言及することにしました。原稿は何度も書き直し、校内発表会、クエストカップ、テレビ東京での本社プレゼンテーションと、回数を重ねるごとにブラッシュアップ。クエストカップの時も、東京に向かう新幹線の中で原稿を書き続けていました」と話してくれたのは、Mさん。ギリギリまで完成度にこだわりましたが、クエストカップではまさかのパソコンの不具合で発表をやり直す結果に。「残念でしたが、本社プレゼンテーションでは最高の発表ができ、満足しています」
 と語ったのは、パワーポイントでのスライド作成および操作を担当したTくん。
「企業の方と接することなど普段はないことですし、テレビ東京内の見学や、番組の作り方を教わり、楽しかったです」
 と感想を述べてくれたMくんは、みんなの意見と原稿のまとめ役。


【クエストカップ2016】にさきがけ開催された、校内発表会。各クラスから選ばれたチームが競い、『マスメディアアント』は準グランプリに。その後、全国大会への出場が決定。

「テレビ東京の社長室訪問の後、特別会議室で取締役や各部門のプロデューサーが集まっての発表でした。あの緊張感の中で堂々と発表できたのは誇らしいですね。『マスメディアアント』の3人は、高1の段階ですでに完成度の高い調べ学習、発表などができるまでに鍛えられていました。この『クエストエデュケーションプログラム』でも、教員は、生徒の自主性に任せています。テレビ東京からの評価は、生徒たちの実力です」(田中健夫先生)


テレビ東京本社を訪問。プレゼンテーションの前に、社長室訪問や現役アナウンサーによる職業講話のほか、生放送直前のキャスター席で原稿を読んだりと、貴重な体験をすることができた。


 最後に『マスメディアアント』のメンバーに、【クエストカップ2016】とテレビ東京本社でのプレゼンテーションの感想を聞いてみました。
「学校の課題とは違う緊張感のある取り組み。どれだけのことが自分にできるかという挑戦でした」(Mくん)
「自分のやりたいようにやるというのではなく、チームの意見を聞いてまとめ、プロジェクトを作りあげていく経験が自分の成長につながりました」(Tくん)
「テレビ東京本社で、大勢の方の前でしっかりプレゼンテーションできたことが、自分の中で大きな自信になりました。企業の方が取り組みを評価してくれたこともうれしかったです」 (Mさん)
彼ら3人は将来、メディアや報道の仕事に対し、興味や志望を抱いていると言います。今回の経験は、課題解決能力、コミュニケーション能力、情報活用能力を育んだ以上に、彼らのキャリア選択にも大きな刺激になったことでしょう。


 【クエストカップ2016】に出場したメンバー 

(取材・文/蔵 麻子  撮影/テラサカトモコ)

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