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進学通信No.63-帝塚山学院中学校・高等学校
02
3月
  • 進学通信No.63-帝塚山学院中学校・高等学校
  • 2016 . No.63 . PICK UP TOPIC . 帝塚山学院 . 進学通信 .

 2016 年5月12日、創立100 周年を迎えた同校では、幼稚園児から小学生、中学生、高校生まで住吉キャンパスの学院生全員が校庭に集まり、1916 年(大正5年)に創立された同校の歴史を振り返り、学院生としての誇りを胸に、次の100 年に向けて新たな一歩を踏み出すための『創立100 周年記念セレモニー』が開催されました。


 瀧山恵校長は、100 周年記念誌を取り出し、50年前、同学院で開催された創立50周年記念式典の写真を示しながら、「この写真を見ると、当時の生徒たちと今の生徒たちが同じように整列して式典を開催したことがわかります。実際に、60歳代の卒業生で、50周年記念式典のことを昨日のことのように覚えているという方がおられました。その方は、50年前の式典の写真を指さして『私はここにいました』とおっしゃいました。歴史があるとはこういうことなんだと感激すると同時に、50年後、150 周年の式典が開催されるときには、生徒の中から何人かが卒業生として、あるいは学院の先生として、150 周年をお祝いしてほしいと思いましたので、このお話を記念セレモニーの際に校庭にいた全生徒にも伝えました」
 写真 100年の歴史の中で、初めて女性として校長に就任された瀧山恵校長。「今の時代だからこそ、忘れてはならない女性らしさがあると思います。人前での話し方や振る舞い方など、自分自身が生徒たちの手本になるように心がけています」


  写真 全学院生が勢ぞろいして100周年を祝った『創立100周年記念セレモニー』。中高ギターマンドリン部の生徒の指揮で学院歌を斉唱。


「現在、学院には『関学コース』と『ヴェルジェコース』があります。『関学コース』は、原則として全員が関西学院大学に進学するコースです。『ヴェルジェコース』は、新型入試に対応していく「ヴェルジェ・プルミエ」と、難関国公立大学進学を目指す「ヴェルジェ・エトワール」の2つに分かれています。高校では現在、生徒一人ひとりの目標に合わせて「文系」「理系」「美術系」「音楽系」の4つの専攻にわかれて学んでいます。2017 年からは、「プルミエ」「エトワール」がスタートします。『ヴェルジェコース』の専攻が細分化されているのは、生徒の個性を尊重して互いに刺激し合い、さまざまな体験をしながら夢に向かってまっすぐ進んでいくためです。一般的に考えると、難関国公立大学を目指すコースは、別枠でコースを設けることが多いのではないでしょうか。ですが学院では、あくまでもコースの中の一つの専攻としてとらえ、学院の空気の中で、それぞれの個性を大切にしながら、自分の目標に向かっていく環境をつくりました。そういう意味で、『ヴェルジェコース』は、学院の伝統が生かされているといえるでしょう」(瀧山校長)


 写真 2020年の大学入試改革では〝知識の量〟だけではなく〝知識の活用力〟が問われるとされている。それは、物事を俯瞰して横断的に眺め、時には他者と協力し合い、必要なコトとモノを取り出して、表現する力が求められるということ。そのためには一つのテーマについて能動的に課題と解決方法を発見する学習方法、アクティブ・ラーニングが有効と言われている。「本学院では、授業にディベートを取り入れたり、チームによるプレゼンテーションの場を多く持つことで、アクティブ・ラーニングに以前から取り組んでいるため、大学入試改革にともなって、特別に新しいことを行う必要はないと感じています」(瀧山校長)

 〝ヴェルジェ〟とは、フランス語で〝果樹園〟という意味があるそうです。栄養豊かな土壌に植えられた実のなる木は、温かな日の光と美しい水を養分に、すくすくと育ちます。その実は、色も形もさまざまですが、それぞれに香り豊か。〝果樹園〟とは、学院に集った生徒たちであり〝果実〟とは彼女たちの未来であり夢なのです。それゆえに『ヴェルジェコース』は、学院の伝統が表れた学びの場といえるのです。

 女子教育に真摯に取り組んでいる同校の歩みは、社会で活躍する女性を育ててきた歴史と言っても過言ではありません。しかし、創立から現在までの間に時代は変わり、女性が活躍する場そのものが変化したことは誰の目にも明らかです。
「現代は、女性だから男性だからという考え方そのものが意味をなさない時代になっています。このような時代こそ、『あなたがいてくれないと困る』『あなたがいてくれたからこれができた』と言われる人にならなければなりません。本校は、そのような人を育てています」
 必要とされるのは、自分の居場所を発見し、自分のするべきことを理解し、行動できる人です。そのような人になるには、自分と違う価値観や個性と出会い、違いを認める経験をすることが第一歩。『ヴェルジェコース』には、勉強なら誰にも負けない、絵が得意、歌が上手いなど個性豊かな生徒たちが集います。そして、違いを認めながら自分の力を伸ばすのです。100 周年を迎えてますます新しく、たくましく、凜々しく前進する帝塚山学院から目が離せません。


 写真 100周年を記念して、阪堺電車では2月から2年間、1時間に1回の割合でラッピング車両が走る。ラッピングのデザインは、『ヴェルジェコース』の美術系専攻の生徒が担当。

(取材・文/近藤早智子 撮影/テラサカトモコ)


 

 

 

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