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進学通信No.62- 須磨学園高等学校・中学校
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12月
  • 進学通信No.62- 須磨学園高等学校・中学校
  • 2016 . No.62 . グローバル社会へのミッション . 進学通信 . 須磨学園 .
須磨学園高等学校・中学校
異文化に対するハードルを 下げることを目的とし各国で学校交流を実施

「私たちが異文化に触れるとき、自国の文化がベースになり、自国の文化と比べて、その国の文化がどうであるかという感じ方をしますが、異文化を知るということは、それだけではありません。単に異国に行き、その地の人と出会うだけでは、異文化を理解していることにはならないでしょう。異文化におけるさまざまな人たちのさまざまな生活のあり方を受け止めること。そして、私たちの文化をも客観的に相対化すること。つまり、違いを違いとして認識することが求められているのです。“オープンマインド”で接するということが理想ですね。そういう現状もふまえて本校では、まずは異文化に対する心理的なハードルを下げ、“オープンマインド”になることが大切だと考えています。人との関係において垣根を作らずにコミュニケーションをするということが国際理解の第一歩であり、英語はその手段にすぎませんから」(理事長・西泰子先生)

こうした思いを体現した取り組みが、中2・中3・高1で行われる海外研修旅行です。いずれも“経験を通して学ぶ”ことに重点が置かれ、異文化圏の子どもたちと触れ合う学校交流の機会が設けられています。特に中2の段階では先入観や偏見がほとんどないため、英語が十分に話せなくても、すぐに仲良くなれるそうです。「この時点で異文化の人に対する恐れがなくなります。次に英語でコミュニケーションを図ろうとしますが、なかなかうまくいきません。そこで英語の重要性を認識し、帰国後は英語を一生けんめいに学ぶようになります」

と西先生。生徒から「人間、どこへ行っても一緒」という言葉が聞かれることからも“オープンマインド”が着実に育まれていることがうかがえます。そのスタンスは成長しても変わらず、学校交流で出会った友人との関係が卒業後も続くケースが多く見られます。「自分の目で見て自分の耳で聞くことが、何よりも先入観にとらわれず“横の理解”をもって世界を観るための重要な経験になるでしょう。そして、私たちはそれぞれ違っていると同時に同じでもあることを理解してもらいたいですね。海外研修旅行での経験が、生徒の将来の目標に組み込まれたときには、やってよかったと心から思います。本校の目指す人物像は、“面白い人物”。どのような場に身を置いても、自分はもちろん、周囲の人もハッピーにできるような人になってほしい。本校の異文化理解教育が、その実現に向けた取り組みの一つとなることを願っています」

同校が実施する海外研修旅行の大きな特徴は、中2・中 3・高1の3回で世界を一周できる点にあります。中2ではアジア(台湾、香港、ベトナム、マレーシア、シンガポール)、中 3はアメリカの西海岸と東海岸、高1はヨーロッパ(オーストリア、フランス、スイス、イギリス、ドイツ)を訪問。各国で学 校交流を行うほか、企業や研究所、大学、美術館、博物館、歴史的遺産などにも足を運び、異なる価値観や文化に触れ、見識を広めます。異文化に対する心理的なハードルを下げるだけではなく、進学先や将来の目標を広い視野で考え、選択するきっかけにもなっています。

▼中2 アジア研修旅行

中2のアジア研修旅行におけるメインプログラムは、台湾、ベトナム、マレーシアなどでの学校交流です。「心理的なハードルが比較的低い中2の時期に異文化圏の子どもたちと触れ合う機会を持つことは、非常に大きな意味を持つと感じています。まずは親しくなり、互いに意思疎通を図りたいと思うようになります。しかしそれができないという現実に直面したとき、『英語をもっと話せるようになりたい』という思いが芽生え、努力するようになります。英語力やコミュニケーション力は、後からついてくるものだと思います(」西先生)

アジア研修旅行での学校交流により“、オープンマインド”の礎を築く。

▼中3 アメリカ研修旅行

12日間のアメリカ研修旅行では、学校交流を行うほ か、現地の大学や研究所、企業、美術館、博物館など、 さまざまな場所を訪問します。ボーイング社やNASAの 見学では、世界最大の建築物であるジェット機用格納 庫、アメリカで2番目に大きな建築物であるロケット用 格納庫を目の当たりにし、そのスケールの大きさを肌で 感じることができます。また大学訪問では、カリフォルニ ア大学バークレー校とスタンフォード大学へ。 「高校で進路を選択する際、実際に訪問したバークレー 校への進学を希望する生徒が毎年少なからずいます。 バークレー校では学生と交流する機会も設けています が、そうした体験を通じて、その場所に対するハードルが 下がっていることの表れだと思います(」西先生) 経験を通して学ぶ海外研修旅行が、生徒たちの可能 性を広げているのです。

中3のアメリカ研修旅行は、視野や可能性を広げる絶好の機会。

▼高1 ヨーロッパ研修旅行

ヨーロッパでは、ドイツ、フランス、イギリスの3カ国で学校交流を実施。この時点で“オープンマインド”は確立されていて、会った瞬間に打ち解けることができるそうです。そのほか、ウィーンで音楽を聴いたり、ザクセンハウゼン強制収容所を訪れたり、ベルリンの壁を見たり、ルーブル、オルセー、テート・モダンといった美術館や大英博物館を訪れたりと、多彩なプログラムが用意されています。「面白い場所、素晴らしいものに一歩だけ足を踏み入れて、それらに対するハードルを下げることを意識しています。数時間では物足りない、心ゆくまで満喫したいと感じた生徒たちは、大学生になってから自分で旅費を貯めて再び訪れているようです」(西先生)

ヨーロッパ研修旅行で“本物”に触れる経験は、将来への大きな糧に。

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