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進学通信No.61-東山
27
8月
  • 進学通信No.61-東山
  • 2016 . No.61 . School Update . 東山 . 進学通信 .
東山
導入して約10年になる同校の『スタディ・パートナー』。実施は、毎週月曜日の始業時の10分間。文章作成が多いため、集中して取り組む。週始めに行うことで、前週の振り返りや当週の過ごし方への意識づけにもつながる。

生徒自身の主体性を育むため、記入内容についての指導は行わない。まだ将来の夢や目標が見つからない生徒もいるが、「『もう少し考えてみよう』と、少しでも本人自身が考えを深めていくようにアドバイスしています」(羽田先生)と、じっくり生徒の成長を待っている。


『スタディ・パートナー』のファイル。ファイルは3年間を通じて使われるが、中身の課題プリントは1年ごとにまとめて生徒本人に渡される。ファイルは、中高時代のポートフォリオとして、受験や就職活動など、将来にわたって使える資料となる。


記入時と先生への提出時以外は、常にファイルを教室にストック。クラスメートも、自由に見ることができる。仲間の記録内容を知ることで、お互いに夢を語り合ったり、切磋琢磨したりするなど、良い影響 が生まれてくるという。

学力や心身とともに、“セルフ・リーダーシップ(自ら情熱と主体性をもって行動し、夢を実現させ目標を達成する力)”を育む同校。生徒自身が将来の夢や目標をつかむために取り入れている活動のひとつが、同校独自の『スタディ・パートナー』です。この取り組みは、高1・高2を対象とした進路指導の一環です。毎週、記述式の課題プリントに取り組み、その内容を先生がチェック。返却されたプリントを専用ファイルに綴じていくというものです。課題の内容は、将来の夢や目標、学校行事についての感想文、学習計画などさまざま。文章作成を通じて、文章力や論理的思考力が磨かれるとともに、生徒それぞれが自分の興味や将来について考え、隠れていた本当の気持ちに気づくきっかけにもなります。「未来設計は、他人に強制されるものではありません」と語るのは、進路指導部学習指導課課長の羽田法寿先生です。「書くことで、学校行事で聞いた話や自分の考えを具体化させる効果があります。ファイルはいつでも見ることができるので、私たち教員も生徒それぞれの考えや思いを知ることができます。生徒も、自分の思いや考えを振り返ることができるので、将来を考える参考資料にもなっています」日々の自分を記録し、振り返り、次の行動に反映する。『スタディ・パートナー』による生活習慣により、主体性と“セルフ・リーダーシップ”が育まれていくのです。

“セルフ・リーダーシップ”を育む同校では、生徒たちが好きなことに打ち込むクラブ活動も活発。高校のコンピュータ部1年生のUくんとKくんは、人工知能搭載人型ロボット『Pepper(ペッパー)』の管理やソフトウェ アの開発を行っているほか、ゲーム開発の全国大会『Unityインターハイ2015』にも参加。学校の教室を消しゴム・カーで走るドライブゲーム『Speed Up Eraser』で、準優勝に輝いた。

「以前は、目標や興味の対象があやふやでした。でも、『スタディ・パートナー』を通じて、自分が何をしたいのかを考えるうちに、人と接する仕事がしたいと気づき、歯科医になりたいと決意しました。性格も変わりました。以前は自分の意見をあまり言えなかったのですが、主体性を大切にする学校の風土や『スタディ・パートナー』のおかげで、最近は自分の意見を周囲の人にしっかりと表現できるようになっています」(高2・Sくん)

「『スタディ・パートナー』のよいところは、読み返すことで自分の考えを再確認し、整理できる部分です。特に、『将来の自分を考えてみよう』という課題は将来を真剣に考えるきっかけになりましたし、そのために今、自分が何をしなくてはいけないか気づくことができました。今は建築分野を目指し、大学も理系学部に進もうと考えています」(高1・M くん)

毎日の放課後から午後9時までのほか、日曜日の午前9時から午後5時にも開放されている同校の自習室。生徒たちは、日々、予習復習や受験勉強に取り組んでいる。自習室には、進路指導部の先生方のデスクが隣接しており、学習面のほか進路についての相談もすぐに受けることができる。

同校では、心の教育として行っている宗教の時間や聖日音楽法要、先生たちによる土曜スピーチ、さまざまな分野・職種で活躍している卒業生の話を読む『社会人体験談』などを定期的に実施。こうした行事も『スタディ・パートナー』に活用し、宗教行事は『洗心の時間』として感想文を書き、土曜スピーチでは生徒が『新聞記者』として話を聴き、記事を書くことで、心を見つめる習慣やキャリア観 を育んでいる。

『スタディ・パートナー』の効果が表れるのが、その他の進路サポート・プログラムの場面。同校では、高1・高2の夏休みの課題として自分の将来についてレポートにまとめる『ミニルポ』、自身の進路目標や具体的な大学・学部学科 への合格ストーリーを書き記す高2の『未来の合格体験記』、10年後の未来の自分を描く『10年カレンダー』を実施。総合的な取り組みで、生徒のキャリア観を養っている。
Interview★
『スタディ・パートナー』で夢に出会う

学校行事『聖日音楽法要』への参加や中高6年間、毎年行われる「新春夢の鮮明化計画」など、中学から進路指導の種を撒いている同校。中学で培った自我や知識を進路目標や将来設計という具体的な形にするのが、『スタディ・パートナー』と言えます。「高1の最初は、将来の夢や目標について『わからない』という生徒も結構います。でも、続けていくことで、例年、75%の生徒が『夢がある』と答えられるようになります。これは、毎週、取り組むことで、“Pla(n 計画)”“D(o 実行)” “Chec(k 評価)”“Ac(t 改善)”という4段階の活動が習慣化されるためです。このPDCAサイクルの積み重ねを通じて、自分の考えが整理され、より広い視野でより深く、自分のことを理解できるようになっていきます。小さい頃の夢と、高校生の夢は違います。高校生では、自分を客観的に見て、自分の強みや自分が社会にどう貢献できるかを理解したうえで、立てる夢です。生徒 一人ひとりが具体的に将来をイメージ できたときが、この取り組みの成功といえます。今後は、生徒それぞれの意 識をみんなで共有し、互いに高め合っていくために、『スタディ・パートナー』の発表会やグループワークなども行っていきたいと考えています」(進路指導部・市村道久先生)

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