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進学通信No.60-松蔭
03
6月
  • 進学通信No.60-松蔭
  • 2016 . No.60 . 授業見聞録 . 松蔭 . 進学通信 .
松蔭
アメリカ・ニュージャージー州出身のデイビッド先生(左)。小学生の時に接した日本人の先生がとても優しく、「いつか日本を訪れてみたい」と思ったのが最初のきっかけだという。

「私の出番が英語の授業だけでないのが松蔭の良さです!」

とうれしそうに語るのは、同校の英語教員・アメリカ出身のデイビッド先生。22歳のとき1年間の予定で来日したものの、すっかり日本が好きになり、気付けば16年経っていたという大の親日家です。

そんなデイビッド先生が言っているのは、英語教育とネイティブ教員の在り方。実はデイビッド先生、クラスの副担任まで担当しているのです。一般的にネイティブ教員は英語補助教員となることが多いのですが、同校では少し違います。責任ある立場を与え、より深く生徒と関わることで、さらに英語教育の質を高めようとしているのです。デイビッド先生は、朝終礼や放課後英会話、英語で行う体育の授業、さらには軽音楽部の顧問を務めるほか、生徒との面談までこなします。
「おかげで松蔭には『外国人が近くにいるのが普通』という環境があります。私は生徒の英語に対するバリア(拒絶感)を消したいのです」

多くの重要な仕事を任されることで、デイビッド先生もやりがいに満ちているようす。自分なりの教育理念を抱いて、授業に対する提案も積極的に行っています。

その一例がティームティーチング。同校では、より洗練されたハイレベルな英語教育プログラムが組まれた『英語特別クラス』が編成されていますが、そこでは日本人教員とタッグを組み、教員2名体制で英語の授業を実施しているのです。例えばデイビッド先生が英文ニュースを読みあげる、生徒が聴き取って質問に答える、担任の先生がフォローに回る、など臨機応変に息の合った授業を展開します。

しかし、そんな相互的な授業を行うためには、綿密な事前ミーティングが欠かせません。デイビッド先生も具体的な提言を次々に行い、常に授業のブラッシュアップを続けています。
「まず教員同士が英語で会話している姿をどんどん生徒に見せたいのです。それができるのもティームティーチングならではですね」
(英語特別クラス担任・佐藤麻記先生)

デイビッド先生と同じく「英語でコミュニケーションを取るのは特別なことではない」という前提を伝えたいのだと言います。
「英語や海外との接点があるのは日常的なこと」という環境作りが、授業における学習成果にも高い相乗効果をもたらす――それが松蔭の英語教育なのです。

「読む」「書く」「聴く」「話す」を徹底したハイレベルな英語の授業

『英語特別クラス』の英語の授業は、原則としてオールイングリッシュ。どうしても日本語が必要な場合以外、すべての会話は英語です。生徒がつい日本語で尋ねてしまったときは“Can you say in English?”と押し返されるほど。
シャドウイング(英語を聴きながら即時に同じ内容を口に出す練習法)なども用いながら「聴く」「話す」力を磨きます。常に英語が飛び交う空間に身を置くことで〝英語耳"が作られるせいか、「大好きな海外ミュージシャンの英語の歌詞が聴き取れるようになった」「町で外国人旅行者に話しかけられても動じなくなった」などの声が相次ぐほど。多くの生徒が英語との距離感を縮め、自信をつけているのです。
もちろん「聴く」「話す」以外にも従来の「読む」「書く」力も大切に。授業の冒頭には恒例の単語テストを行うほか、土曜日の英語課外講座も必修化。英語速読や先生役・生徒役に分かれてのアクティビティ式音読、イディオム(慣用句)の勉強も織り交ぜつつ着実に、バランスの優れた英語力の伸長を図ります。これらは合わせて英語4技能と呼ばれ、2020年からの新・大学入試制度でも合否の基準となる予定。それを見越す上でも、心強い英語教育制度といえるでしょう。
同校では生徒全員に英検・TOEIC®受検を課していますが、授業の成果はてきめんで、高2時で英検2級・TOEIC600点を達成している生徒もいます。

より高みを目指す『英語特別クラス』
中3と高1に設定された『英語特別クラス』。英語成績の上位者で構成される特別学級で、英検2級合格必達など、より高いレベルで英語力を伸ばす授業カリキュラムが組まれています。ただし、クラスに入るかどうかは任意。英語が得意でも、クラブや他の活動に集中したい生徒も当然います。あくまで本人の意志を尊重しているのです。
また、そんな自主性を尊重するのは、同校の伝統的な校風でもあります。そのため同クラスの生徒は他教科も自ら進んで学ぶ姿勢が特に強く、結果として総合的に学力が高まる傾向が強いそう。生徒たちも口々に「自分の好きなこと、自分で決めたことだから頑張れる」と言います。
TRさんは「海外にまつわるものが好きなら、絶対にこのクラスに入るべき!」と大プッシュ。TMさんも「一番の夢は宝塚歌劇団入団だけど、海外を飛び回るビジネスパーソンにもあこがれます!」と目標を語ります。
そんな彼女たちの姿を見て、他クラスや下級生が「私も英語特別クラスに入りたい」という目標が自然と醸成されるという、良いスパイラルを生み出しているのも特徴。中3の『英語特別クラス』に入ることができなくても、努力次第で高1からの編入も可能です。

留学生も在籍。英語だけでなく日本文化も大切に。

『英語特別クラス』の魅力を語ってくれたTRさん(左)とTMさん(右)。

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