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進学通信No.60-報徳学園
01
6月
  • 進学通信No.60-報徳学園
  • 2016 . No.60 . 報徳学園 . 進学通信 .
報徳学園
報徳精神に基づく独自の道徳教育を実施

二宮尊徳の報徳思想を理念に掲げ、あらゆる人や物が持つ“徳”を尊重し、自分の徳を社会に捧げる“以徳報徳”の精神に基づいた人材育成を実践する同校。

「二宮先生の教えにある、感謝と真心をこめて地道に努力することを指す“至誠勤労”、分をわきまえ計画的に暮らすことで生まれる余力を、自分の力量に応じて未来や社会のために発揮する“分度推譲”といった言葉の意味を理解させることで、人や社会に尽くすという気持ちを生涯持ち続け、実践することができる人物を育てたいという思いがあります」(住友正博校長)

報徳教育におけるベースとなっているのが、毎日の『素読』。終礼の時間などを利用し、二宮尊徳の生涯や実践例を集めたテキストにある“報徳の言葉”を音読します。また、小さな徳を積み重ね、徳を成長させる機会として、清掃や夏祭りのお手伝いといった地域でのボランティア活動を実践しています。

「本校には、教員が力強く生徒を引っ張る“熱血指導”のイメージがあると思います。ただ最近は、運動系のクラブの中でも、目標達成に向けた課題やその解決策を自分たちで考えさせる指導が行われる傾向にあるようです。今、報徳教育を落とし込んだ道徳教育のテキストの作成を検討しているところですが、それを使った授業は、単に尊徳先生の功績について学ぶ一方的なものではなく、『同じような場面に遭遇したとき、自分はどう考えるのか』といったことを話し合い、考える場にしたい。その過程を通じて、世界中の人々を認め、協力し合いながら課題を解決し、共生していくグローバル人材の基盤を築くことができればと考えています」

モチベーションを高める学習指導とキャリア教育を確立

近年、教科学習やキャリア教育において大切にしているのが、教員が生徒の気持ちを理解し、寄り添い、支えながらモチベーションを高めていくことです。2020年の大学入試制度改革に向けて、その指導スタイルの確立を目指します。

その思いは、同校独自のキャリア教育、Ⅰ進コースの『CDE(キャリア発達教育)』、Ⅱ進コースの『グローバルキャリア教育』にも色濃く反映されています。いずれも課題解決型調べ学習を軸に、学びのモチベーションとなる目標や強い意志を培うこと、さらにその過程を通じて、社会に求められる人間力・実行力を身につけることを目的としています。

「目指すのは、自分の考えを言葉や行動で表すことのできる、発信力のある人物の育成です。本当の自分をさらけ出すことができ、多種多様な生徒が居場所を見つけてステップアップしていける男子校ならではの環境があるので、安心して“男”を磨きに来てほしいと思っています」

発信力をつける

学習とクラブ活動を通じて仲間とともに成長するリーダーの育成を目指す『Ⅰ進コース』。『CDE』の大きな目的のひとつは、社会で求められる協調性やリーダーシップにつながる、自分の考えを発信する力の向上です。中1の整理・整頓・清掃の3S活動では、マニュアル作りやグループ発表を通じて、どのような言葉で自分の考えが伝わるのかを学びます。また中2では、グループごとのブレーンストーミングを通じて社会問題を発見し、解決策を考え、その結果をプレゼンテーション。その後、自分たちの発表内容や発表方法の問題点を洗い出し、ブラッシュアップさせます。中3では、どのような職業があるのかを学んだうえで、将来なりたい職業について発表。高2・高3での大学選びにつなげていきます。

中1の整理・整頓・清掃(3S活動)のようす。

ビジョンを持つ

『CDE』の最大の目的は“はたらくこと”について考え、学習のモチベーションとなる“自分がやりたいこと”を見出すことにあります。そのためには、自分自身を知ることが不可欠。そこで中1・中2は『道徳的キャリア教育期』と位置づけ、働くことの意義や社会貢献について考え、自分なりの職業観と勤労観を育みます。中3・高1の『創造的キャリア教育期』は、さまざまな職業について学んで“はたらくこと”への関心・意欲を高めるとともに、10年後の自分を想像するワークを通じてビジョンを形にしていきます。こうした段階を経て、高2・高3の『キャリア判断期』においては、主体的に進路を決定します。

実行力をつける

『グローバルキャリア教育』の特徴は、調べ学習や発表に取り組むだけではなく、その中で学んだことを生かす場を設けている点にあります。たとえば高1では、3月のフィリピン研修で現地の学生と交流する際に、より深いところまで意見交換ができるよう導くことを目指しており、年間を通じて“アジアの平和を目指す~フィリピンで我々ができること~”というテーマを探究。文化祭やスピーチコンテストでの発表を通じて、自分自身の考えを構築したうえで、フィリピン研修に臨みます

中2は、英語科で京都の名所について調べ学習をし、そのガイドを英語で作成。9月の国際交流合宿で、留学生に向けて京都の名所を英語で説明。

人のために尽くす意志を持つ

『グローバルキャリア教育』は、世のため人のために尽くす意志と、世界を視野に入れた実行力を育成すること、さらに、環境・貧困・ジェンダーなどの地球規模の問題に対して、“分度推譲”に基づいて国際貢献を考え、実行することを目標に掲げています。学年ごとに年間を通じてひとつのテーマを設定し、科目横断型授業を実施。問題提起や調べ学習を行いながら、情報の活用方法やプレゼンテーションの仕方を習得し、文化祭、英語スピーチコンテストで発表。中3のテーマは“アジアの平和を目指す~沖縄からアジアへ~」。グローバルキャリア教育での学びを、3月の沖縄修学旅行へとつなげます。

社会・国語・英語・報徳講話の4科目で科目横断型授業を実施。その成果を文化祭やスピーチコンテストで発表する。

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