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進学通信No.60-近畿大学付属
17
5月
  • 進学通信No.60-近畿大学付属
  • 2016 . No.60 . School Update . 近畿大学付属 . 進学通信 .
「iPadの導入で、これまで板書や情報収集に費やす時間や労力は、話し合いに回せるようになりました」「電子黒板は図形やグラフが色分けして表示されるので理解しやすいです」「数学ではiPadを持ち帰って事前に授業をビデオで学習し、わからないところを学校で聞き、復習する“反転授業”をしています」と生徒たち。

「生徒は学食、図書室、部活動や自宅など、生活のあらゆる場でiPadをフル活用。生徒にとって学校は楽しんで学ぶ場に変わってきています」(岡㟢校長)


iPadはクラブ活動でも大活躍。メッセージ機能を利用して連絡事項もすぐに共有できます。


iPadで動画を撮影してフォームを確認。「自分の欠点がその場で指摘され、即座に修正できるようになりました」とバレーボール部の部員たち。

1人1台iPadを所持し、6年間を通してICT教育を行う同校。インターネットによる調べ学習はもとより、参加型の授業をサポートする授業支援ソフト『ロイロノート・スクール』を使って日々学習しています。

授業は双方向通信機能を活用して一人ひとりの理解度を把握しながら進められます。理解不足の生徒が多ければ、別の角度からの学びを瞬時に提供することができるなど、学びの幅が大きく広がります。

質問や考えをiPadで送信できるので、生徒たちは「授業に参加している」という意識が強くなったそうです。また、資料のデジタル化により板書に費やす時間を減らし、「思考」により多くの時間を費やすことができるようになったことは、ICT教育の最大のメリットでもあります。

自ら調べ、話し合い、まとめて、発表することにより、21世紀型スキルを身につけさせようとする、同校のキャリアデザイン教育においてもiPadの導入は大きな力となっています。
「iPadはあくまでもツールにすぎません。本来の目的は自ら課題を発見し、問題解決力を養うことにあります。2020年度から大学入試が変わり、今まで以上に思考力・判断力・表現力が問われます。これらの力は急に身につくものではありません。本校ではすべての授業において『君たちはどう思う?』と問いかけ、考える力を引き出しているのです。ICT教育ありきではなく、目標ありきの実践こそが大切だと考えています」(岡㟢忠秀校長)

回路図の書き方を学ぶ中2理科のグループワーク。生徒たちはiPadを使って電圧計の接続方法を回路図に書く問題を作成し、自分たちが作った問題の答えとそこに至る過程を説明する。

中3理科の酸とアルカリの実験。手順はiPadに写真や動画で配信。「実験中の細かな指先の動かし方、器具の扱い方は何度でも見られるし、うまくできない場合はどこが間違っているのか動画で確認できます」と生徒。iPadを使って楽しく作業する中で、問題解決策を探るスキルも身につけていきます。

中2の日本史では鎌倉、室町時代に荘園が成り立つようすを電子黒板に映して説明。なぜそこに農民が集まって生活したのか、生徒の考えをiPadで確認した後、みんなで話し合う。話し合うためには自分の意見を持つことが不可欠なため、積極的に学び、考える生徒が増えていく。

中2の国語は、電子黒板にエッセイの一部を映し、その文章に共感できるかを生徒に問いかけながら授業が進む。全員の意見が電子黒板に映されると、なぜそう考えたのか一人ひとりにたずね、“考える力”を育んでいる。

生徒がiPad上に手描きした答えや文章の誤字脱字、意見を伝えるときの言葉づかいの間違いなどはそのつど、先生が指摘。「参加型の授業にするため、今まで10問出していた設問を5問に減らしてでも、じっくりとみんなの意見を聞きながら授業を進めます。意見交換や発表をすることで、能動的に考える力が身につくのです」

Interview★
“自分軸”のしっかりした人間を育てる

これからの大学入試は“点(解答)”だけでなく、“線(プロセス)”も重要視されます。未来もいきなりそこ(点)に飛ぶのではなく、コツコツと長いプロセスを積み上げていくものですから、途中で折れない土台のしっかりした人格づくりが大切です。6カ年一貫教育のメリットは、時間をかけて人間性も含めた総合力が身につけられること。“子どもたちは未来からの留学生”。本校では「give and give(限りなく与える)」の心で接し“自分軸”のしっかりした人間を育てています。
情報化社会、教師の役割は『子どもたちに知識を教える』から『子どもたちの知識を整理整頓する』へと変わりつつある。これこそが主体的な学びにつながるのです。  (岡㟢忠秀校長)

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