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進学通信No.58‐四條畷学園
12
11月
  • 進学通信No.58‐四條畷学園
  • 2015 . No.58 . 四條畷学園 . 私学タイムズ . 進学通信 .

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多様な経験を積むことが、学力伸長につながる

とにかく机に向かい、徹底的に知識を叩き込む…それだけが学力伸長の手段でしょうか? 同校はそこに疑問を呈し、キャリア教育を中心とした独自の取り組みで、生徒の学力をグングン伸ばしています。
この教育メソッドの核に据えられているのが、6年一貫コースで取り組む『自分プロジェクト』。「聴く」「調べる」「まとめ、発信する」というステップを軸に、学びを社会と連動させながら、教科の枠を超えた学習に取り組んでいます。

SONY DSC例えば「聴く」では、多様な業界の第一線で活躍する社会人の講演や社会見学を数多く実施し、社会への興味と視野を広げます。「調べる」では、自分の興味・関心に対して自由に研究・調査をします。その内容は実に独創的で、「海のない国に日本の魚食文化を広めるには?」「害虫の生命活動から電力生成は可能か?」など、革新的な調査テーマが続出します。そして、調べたことを「まとめ、発信する」。中3時には『卒業研究論文』として、調査結果をクラスメートや先生、あるいは保護者の前で発表します。
(写真)アナウンサー、芸能プロダクションの重役、ラグビー日本代表、映画監督、花火師……あらゆる業界のエキスパートを招いて行う『社会人講座』。ここでの話を聴くことが、生徒のキャリア観を大きく広げ、学習意欲の土台となる。

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(写真左)『卒業研究論文』では、これまでの「聴く」「調べる」の集大成を、みんなの前で発表。高2でも卒論を実施し、さらに深い内容をプレゼンするという徹底ぶり。
(写真右)生徒の主体性を育むオリジナル手帳『自分レポート』。生徒たちはここに目標や夢を書き込み、そのためには何をすれば良いのか設定・振り返りをくり返しながら、着実に自己実現を果たしていく。

また、生徒自らさまざまな企業にアポを取り、新しい商品アイデアを提案する『企業訪問』のほか、修学旅行では、旅行代理店と相談しながら生徒自身で旅行スケジュールを立てるという取り組みも。さらに高校生になると、決められた予算の中でやりくりしながら、行き先さえも自分たちで決定するのです。
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(写真)生徒自ら企画を立て、アポを取り、企業に事業案をプレゼンする『企業訪問』。スーパーには食品ロスを減らす仕組みを、不動産会社には外国人受け入れプラン。本格的で斬新なアイデアに企業側も驚く。

shijonawate58-3(写真)「株ってそもそも何?お金を通して社会を見つめよう」。大手証券会社のレクチャーのもと、本格的なバーチャル学習を実施。新聞社主催の大会『ストックリーグ』にも参加している。
さらに、この「聴く」「調べる」「まとめ、発信する」を、学科授業でも活用しています。受け身の講義型授業から転換し、調べ学習や討論で主体的に授業へ“参加”する、アクティブラーニング式の授業も積極的に取り入れています。もちろん知識のインプットも重要なので、習熟度別授業や、勉強合宿も実施しています。その成果は著しく、全国模試でトップクラスの成績を挙げる生徒も少なくありません。英語科の小椋伴厚先生はこう述べます。
「難関国公立大学進学を目指すことができる指導はしています。しかし進路は、生徒が自分で選べばいい。私たちはその意思を尊重し、全力でバックアップするというスタンスです」
つまり、ハイレベルな学習指導力を備えながらも、「成績が優秀だから難関大を目指そう!」というのではなく、まず生徒の意思が第一、という発想。生徒が自ら目標を設定し、それを達成するための力をつけるという、同校が掲げる教育ビジョン“実現力”を表す姿勢だと言えるでしょう。


一方、3 年コースでも同様、生徒たちは着実に学力を伸ばし、難関高校に次々と合格しています。早朝テストや各種講習も実施していますが、基本はやはり6年一貫コースと同じく、“勉強一極集中”にならないこと。
「クラブや行事を楽しむのと同じ感覚で勉強に取り組むのが、本校の生徒の特徴です。勉強だけで人間の優劣が決まるのではないことを、生徒も私たちもよく知っているからです」(小椋先生)
教科学習だけに埋没せず、多様な経験を積ませることが、相乗効果となって学力伸長につながっているのです。
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(写真)部活動のようす。勉強ばかりにならず、あらゆる体験を広く積ませることを大事にする同校。そのため、クラブ活動や行事も非常にさかんで、生徒たちも積極的に取り組んでいる。

それを裏付けるものとして注目したいのが“学力の伸び率”。3年コースの生徒の多くは、中学入学当初から高い学力を有していたわけではありません。一般的な学力の生徒が、同校で成績を伸ばし、難関高校に合格を果たしています。これもまさに“実現力”であり“四條畷学園らしさ”の真骨頂でしょう。
また、これだけの取り組みを行っている同校だけに、教員たちのプロ意識も相当なもの。ある教員は「生徒に自分の指導力が試されているような気さえする」とさえ言います。
より良い教育を求めて、生徒とともに教員も学び続ける。この真摯な姿勢こそが、生徒の学力伸長へとつながっているのでしょう。
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(写真)宿泊研修が豊富なのも同校の特徴だ。ここでも「聴く」「調べる」「まとめ、発信する」のステップを大事にしているが、最初の宿泊訓練ではあえて勉強は一切しない。仲間との連帯感を高め、学ぶ姿勢を培うためだ。

取材・文/松見敬彦

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