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進学通信No.56-金蘭千里
25
2月
  • 進学通信No.56-金蘭千里
  • No.56 . 私学タイムズ . 進学通信 . 金蘭千里 .

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“継承”と“進化”をテーマとする改革で
切り拓く覇気と引き受ける心意気を持つ人物の育成を目指す

創立50周年を目前に控えた同校では、現在、次の50年に向けた改革に取り組んでいるところです。その目的について、改革を担う学園企画室室長・中村聡太先生にお話をうかがいました。
「“継承”と“進化”をキーワードとする今回の改革の根底にあるのは、『断金八鍛(だんきんはったん)』という言葉です。これは校名の由来にもなった書物の一節からとった造語で、基礎学力、体力、論理性、表現力、思いやり、自尊心、教養、当事者意識という8つの力を伸ばすというもの。この『断金八鍛』に基づき、“学力を伸ばす”伝統の教育はそのままに、“人間力を伸ばす”ための取り組みのさらなる充実を図ります。これらをもって、改革にあたって掲げた3つの徳目、“コミュニケーション能力”“リーダーシップ”“柔軟性”を育み、次代を切り拓いていく覇気と、何事をも引き受けることができる心意気を持った人物の育成を目指します」

kinsen56-3改革のポイントは大きく4点。1点目は、建学の精神にある“自然に接する”を体現した伝統の『宿泊行事』です。これまでは高2で乗鞍・上高地を訪れていましたが、来年度からはこれを高1にくり上げて、高2では北海道研修を実施します。
「大自然を実感できる北海道研修を加えたことで、プログラム全体の幅が広がりました。中1は和歌山、中2は滋賀で、それぞれキャンプの基礎知識を学び、中3では鳥取・大山にて、キャンプの応用と登山に取り組みます。高1・高2で雄大な自然を体感し、高3では総まとめとして、兵庫・兔和野でキャンプを実施。ゆったりと自然に身を委ね、仲間とともに学校では体験できない日々を過ごします。6年間を通じて多くの自然と接することで、柔軟性を高め、人としての幅を広げることをねらいとしています」
(写真)各学年ごとに、日本全国の多様な自然を体験できる『宿泊行事』。「物見遊山ではなく、“環境教育”という根幹に基づいた一体的かつ発展的な行事とすることを意識しました」(中村先生)

???????????????????????????????2点目は、体育祭・文化祭に相当する『高中祭』です。『体育の部』『文化の部』の2部となっており、今まで『体育の部』では校技のサッカー・バレーボール競技を、『文化の部』ではクラス単位の展示・発表を実施していましたが、今年度からは『体育の部』の内容を刷新。徒競走やリレーといった個人・団体競技を行い、縦割りで構成されたチームで競い合うなど、6学年合同で行うメリットを最大限に生かした内容とします。さらに『体育の部』『文化の部』のそれぞれにおいて、クラスと全体を統括する運営委員を選出し、運営委員の活動領域や権限を広げます。新しくなった『高中祭』で、学校全体の一体感を味わいながら、縦の関係を通じて人間としてのキャパシティを広げることができ、より多くの生徒がそれぞれの得意分野で活躍できる機会ができるのです。
(写真)6学年合同で行われる『高中祭』(写真は『体育の部』)。今年度から置かれることになった全体を統括する運営委員を募集したところ応募が殺到し、生徒の積極性の高さをあらためて実感した。「どのような高中祭にしたいか」をテーマとしたレポート審査が行われ、優秀な生徒が委員に選出された。

3点目は、これまで、中1は入部不可、本格的な活動は中3からとしてきたクラブ活動です。『断金八鍛』の大前提の一つ、基礎学力を向上させるうえでのエンジンとなる好奇心を伸ばす場として、また、同じく大前提である体力を培う場として、さらに先輩・後輩の人間関係から多くのことを学ぶ場として、今年度から中1にも門戸を開きました。生徒へのアンケートをもとにクラブの数を増設したため、生徒は、従来の3倍近くにあたる29のクラブから入りたいクラブを選べます。
「クラブ活動を通じて、困難を仲間と乗り越えていくことを体感しながら、“コミュニケーション力”“リーダーシップ”“柔軟性”という3つの徳目を養うことにつながればと考えています」
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運動系クラブは4クラブから10クラブに、文化系も8クラブから19クラブに増えた。生徒が「こんなクラブを作りたい」とプレゼンを行い、学びや自己を深めることにつながると認められれば創設が許可される、同校ならではの“伝統”も受け継がれるため、今後も増える可能性があるそう。中2以上のクラブ入部率は約8割。中1の新入部員募集は7月に設定。学習時間への影響を考慮し、活動は最大週4日までとしている。

kinsen56-2そして4点目は、こうした行事・クラブ活動の“進化”と、“学力を伸ばす”学校として高い評価を得てきた伝統の“継承”のために、今年度に導入した『学習記録ノート』です。その日、その週をどのように過ごしたのかを書き込み、振り返ることにより、「無駄な時間があるな」「こうすれば時間を有効活用できるかも」といった気づきを促すことを目的としています。
「2011 年に『高中祭・文化の部』を導入した際、その準備のために勉強時間が減るのではないかという不安がありましたが、生徒たちは上手く両立させていました。つまり、キャパシティの範囲内でこなすのではなく、結果としてキャパシティそのものを広げることができたのです。その経験から、多彩な経験を通じて人間としての幅とキャパシティを広げ、自己管理力も高めることに重点を置いた今回の改革は、学力の向上や進路実現につながると確信しています」
(写真)毎日続けられるよう、シンプルさを追求したという『学習記録ノート』。1週間ごとに実際の学習時間と目標の差異をチェックし、担任がアドバイスを行う。生徒のコメントには、「隙間の時間に勉強できることを発見した」といった内容も見られ、勉強に対する意識や自己管理力が着実に培われていることがうかがえる。

kinsen56-7そして2015 年度入試における『アラカルト入試』や『午後入試』の導入といった入試制度の変更は、「魅力を増した金蘭千里を、より多くの人に受けてほしい」という思いの表れです。不易と流行を見極め、生徒の未来を見すえて進化し続ける同校の、さらなる飛躍に期待が集まります。
(写真)魅力ある人間性と豊かな知識を持つ“師”に惹かれて弟子が集う“私塾”のような雰囲気、自主自立の精神を培う“道場”のような学びの環境、高い合格実績の礎とも言える、授業の振り返りとフィードバックを目的とする毎朝の復習テスト『20分テスト』といった伝統は、今後も変わらず継承される。

(取材・文/小河砂綾)


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