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進学通信No.55‐金蘭千里
17
11月
  • 進学通信No.55‐金蘭千里
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“不易と流行”を見極め、伝統の中に進化を見出す

原点を守onる教育理念と独自の教育を実践する、学校らしい学校を

img427魅力ある人間性と豊かな知識を持つ“師”にひかれて弟子が集う“私塾”と、自主自立の精神を培う“道場”のような学びの環境をもつ同校。「何でも子どもたちの好きにやらせることが教育ではないと思うのです。それは迎合であって“自立”ではありません。真の自主性と教師の情熱、それらが切磋琢磨する中で、我々の信じる教育をさらに進化させたいのです」(辻本先生)。また、「生徒が必要とする時に、教員はすぐに対応できる状態になければならない」との考えのもと、職員朝礼なども行わないという徹底ぶり。

 

 

「“学校らしい学校”を創ろう!それが全ての始まりです」。そう語るのは、理事長兼校長の辻本賢先生。同校は1965 年、当時の子どもたちに見られた、規範意識や学力低下への強い問題意識を背景に、教育の理想を追い求める志の結晶として創立されました。その校風はまさに質実剛健、文武両道。まず「学校は人生修練の私塾・道場である」との考えのもと、師たる教員は資質を徹底して重視され、常に模範的で影響力のある人物であることが求められます。

また、学業を最優先事項に掲げて、難関国公立大や医学部をはじめとする大学に次々と合格者を輩出していますが、いわゆる中間・期末テストが存在しません。授業の振り返りとフィードバックを目的とした伝統ある毎朝の復習テスト『20分テスト』を実施しているためです。
ほか、クラブ活動は多くを設けず『校技』として男子はサッカー、女子はバレーボールを必修化するなど、独自性の高い教育理念と実践は深く浸透し、「この地に金蘭千里あり」という不動の評価を得るに至りました。
そんな同校ですが、創立50周年の節目に際し、さまざまな改革に取り組んでいます。まず、2015 年度からの入試制度の変更。前期・後期ともに午後入試を導入し、運動機能検査と面接に代えて書類審査を実施します。学内においては生徒主体で行う『高中祭』(体育祭・文化祭に相当)をスタート。さらにクラブ活動を拡張・充実。生徒が自分の勉強内容と生活習慣を書き込む『学習記録ノート』を導入するほか、制服の刷新も予定しています。
これらの改革の根底にあるのが『断金八鍛(だんきんはったん)』という言葉。校名の由来にもなった“人が心を合わせて協力すること”の大切さを土台に、次の8つの力を鍛えるという造語です。その八鍛とは、基礎学力、体力、論理性、表現力、思いやり、自尊心、教養、当事者意識。これらを鍛えることで“コミュニケーション能力”“リーダーシップ”“柔軟性”を育んでいくのです。
原点となる教育理念は変わらずに“不易と流行”を見極め、未来を見すえて進化していく同校の、これからの50年はすでに動き出しているようです。


on伝統の入学式

5入学許可038入学時、すべての新入生は校長先生に宛てた『入学の誓い』をしたためる。また、入学式では歓迎と薫陶の意味を込め、校長先生と新入生一人ひとりが握手を交わすのも同校の伝統のひとつ。

 

 

on生徒の自主性を育む

img426写真は体育の授業風景。生徒の自主性を重んじ、高校では、いくつかの選択肢から種目を選ぶ。もちろん、『校技』であるサッカーとバレーボールにも年間を通じて取り組んでいる。クラブ活動の解禁も、生徒が自主的に「こんなクラブを作りたい」というプレゼンを行い、それが学びや自己を深めることに通じると認められて初めて創設が許可されます。もともとクラブ活動がなかったのも「クラブは学校が用意してくれている」という常識に疑問を投げかけ、クラブの存在を、レクリエーションや学業不振の逃げ道にしないためでした。『高中祭』の実施も、生徒で組織される運営委員の活動領域と権限を広げ、あくまで「生徒の自主性を育てる」という教育目標の原理・原則から全くぶれていないのです。

 

 


on授業への飽くなき情熱

img429不易と流行を見極めながら“進化”を目指す同校が「これからも決して変えないもの」として挙げるのが、授業への飽くなき情熱です。1 週36 時間の授業時間は、先生にとっても生徒にとっても一期一会の真剣勝負。授業の質向上についても、いたずらに研修や会議をくり返すのでなく、教員個人の向上心と工夫に委ねられています。「授業は、教員にとって命をかけた真剣勝負の場。本校の教員は、授業の質も人間性も実にレベルが高い、自慢の先生たちです。グローバル化が進む現代です。教員たちには、いま自分が行っている授業が『国際的に見て成立しているか』『将来、国際社会で生徒たちが生きていく力の一助になっているか』を常に問わせるようにしています」と誇らしげに語る辻本先生は、いまでも教壇に立っているのです。

 


on次の50年へ向けて

img428「この改革は、話題作りや、易きに流れて市場におもねるためのものではありません。より本校が本校らしくあるためのものであり、変化ではなく“進化”だと考えています。創立50周年を迎え、次の50年を創っていくためにも、やるなら今だ!と思ったのです」。理事長兼校長の辻本賢先生は、同校創立時から教鞭を執り続けている。以来50年、その全てを見つめ続けてきた学校の生き字引き的存在であり、生徒、卒業生、保護者、教員からも絶大な信頼と敬意を集める誇り高き教育者なのです。

 

 

(取材・文/松見敬彦  撮影/中川誠一)


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